工事の特長


設計に関する提案

1

床組部材の老朽化による著しい損傷が見られるため床組・床版部は新たに取り替える。取り替えるにあたり長年に亘る地盤沈下による航路空間不足を緩和する。アーチ支点移動によるアーチへの付加応力を取り去る。

2

車道部有効幅員は現況の幅員を確保維持する。歩道部の有効幅員は2.5mに拡幅する。

3

親柱・橋飾塔は既設部材を再利用し高欄についても再利用できる部材は再利用する。


4

照明は既設の街路灯を再利用する。車道部照明は新たに更新する。既設LED照明ライトアップ施設は再利用し、現在の夜間照明の風合いを再現する。

5

既設アーチ部等の上部工は、周辺景観に配慮した色彩に塗り替え塗装を行う。

6

歴史的風合いを残しながらのより良い橋詰空間の創出。



施工に関する提案

1

既設アーチ部材を残した状態で床組・床版を新しく全面取替を行う。

2

全面取替は、トラッククレーンと橋面上に設置する門型架設設備を使用し行う。

3

堂島大橋利用者のため歩道を確保し、歩行者・自転車・車いすは通行出来るようにする。


4

水運利用者に対して、工事期間中を通じて航路幅員11m以上確保する。合わせて既設桁下高さ以上の見通しを確保した航路とする。

5

アーチ主構の応力改善のため応力状態の計測を行い、新規アーチ支承ピンを設計・製作し入れ替えを行う。

6

塗り替え塗装時の塗装剥離は、リベット部は環境対応型塗装剥離剤、一般部はIH(誘導加熱)塗装除去工法とする。


7

ラーメン橋台の現地調査を実施し、クラック注入や断面補修等の処置を行う。


技術的特長


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床版撤去工

ディスクソーイング工法とワイヤーソーイング工法によるブロック切断



ダイヤモンドディスクソーによる切断


ダイヤモンドワイヤーソーによる切断



ジャッキ設備による鋼桁との剥離


床版ブロック撤去


鋼桁取替工

床版・床組撤去し鋼床鈑桁に取り替えることにより長寿命化と航路空間を確保する


床組取替え(現況:RC床版+縦桁・横桁 → 改良:鋼床版構造)


床組取替による軽量化は約600tとなる。(アーチ部材への負担が軽減される)


改良後の桁下高さは O.P+4.3mを橋軸方向に

10m以上確保します。



桁下空間イメージ


クレーンが使用できない中間部を門型架設設備にて解体・架設する


下流側施工時。門型架設設備軌条設備を下流側吊り材部分と上流側既設横桁上に設置し、下流側の床組を撤去しながら鋼床鈑桁を架設する。

※1:上流側横桁を工事桁にて一体化する。※2:鋼床鈑桁と既設横桁を治具にて一体化する。


上流側施工時。門型架設設備軌条設備を上流側吊り材部分と下流側鋼床鈑桁上に設置し、上流側の床組を撤去しながら鋼床鈑桁を架設する。


アーチ支承ピン取替工

アーチ部材の現況形状


アーチ部材の現況形状。平成24年度の調査測量の結果によると、完成時と比較し鉛直方向の相対支点沈下量は最大約1.9m、水平方向の支点移動量は158mmとなっている。


アーチ部材への応力低減。アーチ支承部をジャッキアップし85mmアーチ内側へ強制変位する。これによりアーチ部応力作用力の大きいC9-C10間では、許容応力度に対する比率で約52%改善が見込める。


アーチ支承部全景



支承ピン取替箇所


塗り替え塗装時の塗装剥離工法

一般部のIH(誘導加熱)塗装除去工法とリベット部の環境対応型塗装剥離剤工法


申し訳ございません。ただいま準備中です。

堂島大橋が有する後世に継承する価値と新たな空間整備

歴史的・文化的価値と構造美


提案事項と各部材の対応表


整備後のイメージ








整備後のイメージ(橋面)